台湾 台北

 

27歳の時に台湾の台北に一人で旅行した。

台湾人は親日家が多く、現地ではさぞ、ちやほやともてはやされるにに違いないと
邪な心で訪れたものの、結論を先に行ってしまうと全くされなかった。

行く先々で「日本人ですか?」等など聞かれるつもりで訪台したものの、
もちろん聞かれる事など1度となく、むしろ人民公園を散歩中に、どこぞのTV局から
「今日は台湾の記念日ですが、どう思われますか」的な事を現地人と間違われ
インタビューを受けたりした。

片言の中国語で「僕、日本人だからよくわからない」みたいな事を言うと、「そうですか」と一言でどこかへ行ってしまったぐらいである。

一人旅で行ったくせに、出発前にどこかの旅サイトの掲示板で同じ日程で台湾へ旅する
人を2人見つけて、現地の駅で待ち合わせしたが、当日来たのが一回り以上年上の女性だけで、もう一人の女子大生は現れず、ドタキャンされてしまうという出来事があったた。

無口な年上の女性と片道90分の小旅行では、とてつもなく気まずい空気が流れ続け、
当日は夕食も食べずに解散する結末となったのである。思ってたのと違う。。は、おそらく相手も同じ気持ちであった事に間違いはないはずである。

後日、その年上の女性に女子大生から謝罪の連絡があり、滞在中に食事でもという話に
なったが、ドタキャンする様な人間に晩御飯を奢りたくないという狭い器量が発動し、
誘いは断ることにした。

そもそも1人旅で自分探し行くと言い残し、出かけたはずが旅先で誰かと合流する
などと言う矛盾した計画を立てた自分が悪いのであるが、思えば改めて旅先で自分がどういう人間であるかを発見した皮肉な結果となったのであった。

気を取り直して、市内をウロウロしてみるも、途中ゲーセンを見つけ、少し昔に日本で流行った格闘ゲームで時間を潰してみた。それに飽きて、セントラルパークのニューヨーカーをイメージしつつ、少しばかり自然のある公園のベンチで本を読んで見たりと、慣れない過ごし方にチャレンジしてみるも落ち着かず、時間を消化して行った。

ふと、公園内を見たところ都会の公園なのにリスがいる。
人を警戒しない台湾リスにプチ興奮して餌などを与えていると、現地のオジさんも
餌を与えている姿が目に入った。いわゆる毎日同じ時間に餌をあげている地元民からの
愛称は確実に「リスおじさん」であろうライバルが登場した。

リスもかわいらしく、集まるのであるが、ふとそのオジサンの黒いエサ用カバンを見た
ところカバン全体を覆う、巨大なドクロマーク💀のデザイン。
つい、エサを食べた後のリスの様子を注視してしまったものである。
相反したエサやりという愛情行為と悪魔的カバンのデザインが、どうしても突っ込まず
にはいられなかったものである。

 




最終日、どれくらい認知度があるだろうか、台湾は占いがとても有名だったりする。
日本で占い未経験であったが、当時3000円(今は確か1万円ぐらいする)で
しっかりと見てもらえるという事で占い横丁といわれる地下街で適当に入った店で
占いをしてもらうことにした。
四柱推命がベースになっていると思われるが、とても流ちょうな日本語で解説して
くれた。

①結婚相手の女性は相当気が強い 
②食うには一応困らないでしょう 
③消化器系が弱い

10年以上経過して答え合わせするとすれば、今のところは全答正解している。
もしかすると台湾での一番の思い出は占いかもしれない。

さて、自分探しには向いていないと思われる台湾であるが、マッサージやかき氷、占いが好きな女子はぜひ一度訪れてみてはと思います。

 

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#占い